１５６９年に甲斐の武田信玄と小田原の北条氏康の軍が戦った、名高い山岳戦「三増合戦（三増峠の戦い）」は、愛川町の三増で、繰り広げられました。合戦の序盤は、北条綱成が指揮する鉄砲隊の銃撃により、武田軍左翼の侍大将・浅利信種が撃たれるなど、北条軍有利に経過しました。しかし、武田軍・山県昌景率いる５千の精兵が高所から奇襲に出ると戦況は一気に傾き、北条軍の後軍が間に合わなかったことも影響して、最終的には武田軍が勝利したそうです。その激しい戦を物語るかのように、この一帯からは、刀や槍、鉄砲の弾などが出土しており、「武田信玄の旗立松」「浅利明神」「首塚」などの史跡が残っています。